かねてから参加したいと思っていたツール・ド・東北に参加してきました。
東日本大震災の復興支援を目的に始められた同大会は、今年で10回目をむかえます。
初めて100kmのコースにエントリーしました。
100kmのコースは、石巻専修大学のキャンパスをスタートし、女川町・雄勝町を通り南三陸町の神割崎を折り返し、北上川沿いを石巻まで帰ってくるコースです。
100kmの間、4つのエイドステーションが設けられ、各エイドではエイド食がふるまわれます。
どのエイド食もクオリティーが高く、よくある袋に入ったものを渡されるのではなく、女川汁・ホタテ焼き・サーモンカツカレー・冷やしわかめうどんなどしっかり調理されたものが用意されていることに感激しました。
さらに、今回の参加を最も有意義にしてくれたのが、
スタート直後に意気投合し一緒に走ることになった76歳地元サイクリストの今村さんです。
ひとつ間違えれば震災のことなど思い浮かばないほど綺麗に整備された道路は凄く走りやすいわけですが、当然一夜にしてそのようになったのではありません。
第3回から参加されている今村さんが、ところどころ震災当時の状況やこの数年の変化を織り交ぜて親切に説明してくれました。そして、震災のことだけでなくコース沿線の観光スポットを地元の方目線で説明してくれることも非常にためになりました。この出会いが無ければただただ被災地を含むコースをサイクリングしただけになったことでしょう。
大会自体の震災復興への支援感は薄らいでいる気がしましたが、各エイドのボランティアの皆さんや沿道の応援の皆さんの笑顔やおもてなしを肌で感じると参加して良かったなぁと思いました。
今もなお行方不明の方がおられる現実や悲しみを経験された方がおられるなかで、被災地が整理整頓され震災の面影だけが無くなっていくことに復興という言葉への一抹の不安を覚えますが、否応なしに時が進むなかでは必然のことなのでしょうか。
ツール・ド・東北は、来年以降も引き続き開催される模様です。
車で片道約900km11時間の道のりなので、毎年参加とはいきませんが、タイミングが合った時、再び参加したいと思います。その時は、さらに多くの場所を訪れるべく100kmではなく150kmもしくは210kmにチャレンジしたいと思います。
東北に限らず被災地やその地の人を想う心と寄りそう心が大切なんだと思っています。